最初のターンでクリーチャーがプレイされた場合のスタック
(数字はスタックに置かれる順番です)
1.アクティブプレイヤーがマナを支払い(土地をタップします)クリーチャー
呪文をスタックに置きます。(権利放棄)
2.非アクティブプレイヤーがそれをどうするか選びます。(権利放棄)
クリーチャーが場に出ます(スタックは空になりました)
3.アクティブプレイヤーに優先権が与えられます。(権利放棄)
4.非アクティブプレイヤーに優先権が与えられます。(権利放棄)
次のフェイズに移ります
最初のターンで、先攻プレイヤーが1マナでクリーチャーを出しても、上の様にスタックはチェックされ、必ず優先権がお互いに移っています。
スタックの解決は、どのような場合でも、常に両方のプレイヤーがプレイする権利を放棄して初めて解決する仕組みになっています。また、スタックが解決されると、再びアクティブプレイヤーに優先権が与えられます。
様々な呪文が飛び交う場合のスタック。
プレイングは参考にしないでくださいね^^;
(数字はスタックに置かれる順番です)
1.アクティブプレイヤーがメインフェイズを宣言し、優先権を放棄。
2.非アクティブプレイヤーが、相手クリーチャー1体をロック(攻撃・ブロ
ックができない状態になる)する為、「平和の心」を唱えスタックに置き
ます。
スタックを解決します。
<平和の心が場に出て、クリーチャー一体をロックしました>
(スタックが空になりました)
3.アクティブプレイヤーに優先権が与えられます。(権利放棄)
4.非アクティブプレイヤーに優先権が与えられます。(権利放棄)
次のフェイズ:戦闘フェイズ−戦闘開始ステップに入ります。
a.アクティブプレイヤーが、「平和の心」に対し、インスタントの「啓蒙」を
唱え(エンチャント破壊呪文)スタックに置きます。
b.非アクティブプレイヤーが、「啓蒙」に対してインスタントの「差し戻し」
を唱え(呪文を打ち消す呪文)スタックに置きます。
スタックを解決します。
<b:「差し戻し」が、既にスタックに置かれた a:「啓蒙」を打ち消します。>
(スタックが空になりました)
c.アクティブプレイヤーに優先権が与えられます。(権利放棄)
d.非アクティブプレイヤーに優先権が与えられます。(権利放棄)
次のステップ:攻撃クリーチャー指定ステップに入ります。
1.アクティブプレイヤーは優先権を放棄。
2.非アクティブプレイヤーが相手クリーチャー1体に対し、「おとりの達人」
で起動型能力を使い、相手クリーチャー一体をタップする効果が
スタックに置かれます。
3.アクティブプレイヤーは対応して「ショック」を「おとりの達人」を対象に
(クリーチャーへ2ダメージ)唱え、スタックに置きます。
4.非アクティブプレイヤーは「おとりの達人」に対し「ブーメラン」(対象の
クリーチャーをオーナーの手札に戻す)を唱え、スタックに置きます。
スタックを解決します。
<4:「おとりの達人」に対し、「ブーメラン」が唱えられ、オーナーの手元に戻ります。3:「ショック」は、対象を失ったため打ち消されます。2:アクティブプレイヤー側のクリーチャー一体に対する、起動型能力は解決され、クリーチャー一体がタップされます>
(スタックが空になりました)
5.アクティブプレイヤーに優先権が与えられます。(権利放棄)
6.非アクティブプレイヤーに優先権が与えられます。(権利放棄)
攻撃クリーチャー指定がなかった為、ブロッククリーチャー指定ステップ
戦闘ダメージステップが飛ばされます。
次のフェイズ第二メインフェイズに移ります。
一度スタックに置かれた能力は、発生源がどうなろうと、解決されます。この点に注意してください。
また、何らかの対象を取る能力は、その対象が上の例のように、スタックを解決する途中で、対象として不適切になった場合、打ち消されます。
上の例で、「おとりの達人」が起動型能力を使った対象のクリーチャーが、オーナーの手元に戻ったり、生け贄になって場にいなくなると、対象として不適切となり、この起動型能力も結果的に、何もおきません。(起動型能力は、打ち消す事は出来ません。が、打ち消す呪文はあります)
但し、起動型能力の為に支払われたコスト(この場合「おとりの達人」をタップし、{W}を支払う)は元に戻らず実行されたままになります。
上の例は、解決からスタックが空になるまで、お互いのプレイヤーは何もしていない例ですが、解決中も、アクティブ側と非アクティブ側の行動は制限されていません。なので、解決中の結果によって、解決途中でも呪文をスタックへ割り込んで置く事が出来ます。但しその場合でもアクティブ・非アクティブプレイヤー側の優先権が発生し、放棄するまで解決しません。
スタック解決中の優先権は、解決した呪文・能力に相対するプレイヤーが権利を放棄すると、次の解決すべき呪文・能力を参照します。
が、その時も、呪文をスタックに置く事が可能です。
つまり上の例を別な方法で終了する例ですが
<4:「おとりの達人」に対し、非アクティブプレイヤーの「ブーメラン」が唱えられオーナーの手元に戻ります。アクティブプレイヤーが唱えた3:「ショック」は対象を失ったため打ち消されます。非アクティブプレイヤーの「おとりの達人」の起動型能力が解決される前に、アクティブプレイヤーは、その対象となった、クリーチャーを生け贄にし、非アクティブプレイヤーがコントロールする土地一つを破壊する能力をスタックに置きました。非アクティブプレイヤーは優先権を放棄したので、土地一つを破壊する能力が解決されます。おとりの達人が使った起動型能力は、対象が不適切になったため(そのクリーチャーが場にいない)何もおきませんでした。>
と、なります。太字の部分が、解決中に割り込ませた行動と結果です。初めと比べると、場の状態の変化がわかると思います。
このようにスタックは、内容がめまぐるしく変化する事もあり、常に何が一番上にある呪文・能力なのかを意識してプレイする事が、マジックの醍醐味であり、強くなる為のコツでもあります。
また、スタックに置かれる能力の中には、カードに書かれるテキスト(能力)によっては「マナコストを払わずに使える」「ソーサリータイミングでのみ使える」など制限や緩和を盛り込んだものもあり、非常に戦略性に富むことになります。
尚、よくカードテキストに書かれている事を誇大に受け止めてしまう事もあります。例えば《一枚岩の努力/Concerted Effort(RAV)》等のように
「
各プレイヤーのアップキープの開始時に、あなたがコントロールするいずれかのクリーチャーが飛行を持っている場合、あなたがコントロールするすべてのクリーチャーはターン終了時まで飛行を得る。畏怖、先制攻撃、二段攻撃、土地渡り、プロテクション、トランプル、警戒についても同様である。」
とある場合、書かれている能力以外は得られません。武士道や、ヘイスト(速攻)などはカードテキストに無い為、得られないのです。こうした、「得られる」効果や「〜出来ない」などの効果は、良く間違えやすいのでカードテキストの通りに解釈するようにしましょう。 |