Magicへのみち
このコーナーでは、マジック歴数ヶ月のpapanが楽しく、Magic the Gathering(MtG)を紹介します。初めてマジックを知った方も、これからマジックを始めようとしている方も楽しめるよう、できるだけ分かり易く説明していきます。お楽しみ下さい^^
登場人物:
ぱーぱ(P) >マジック初心者のお父さん
まっくん(M) >ぱーぱの子供。実はあまりルールに詳しくない
宝珠【 】 >マジック解説の神さま 5つの色を持っている
※この物語はフィクションです。実在の人物となんら関係はありません。
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<第2話 〜様々なカード〜>

〜〜宝珠からスターターパックをもらい、中にあるルールブックとストーリーブックを読み
ながらプレイするぱーぱとまっくん〜〜

さて、読者の方々の中には初めてマジック・ザ・ギャザリング(MtG)を耳にする方もい
るかと思います。ここで、もう少し詳しく、解説しましょう。
スターターパックは、第1話の最後にもでましたが、文字通り初めてMtGに触れる人
向けの入門キットです。MtGは、1993年に誕生して以来、様々な工夫がなされ
ています。その一つがこれ。
第9版のスターターパックは、ストーリー仕立ての漫画を対戦する二人で読みながら
プレイし、カードの仕組みやプレイの基本が判るようになっています。

ところで、マジックの基本となるカードは、以下のようになっています。
勿論スターターパックにも全部のカードがあります。

1.基本土地・カード
  文字通りの基本カード。このカードが無ければ事実上何もできません。基本的に
  色は無色。このカードを場に出し、タップする事で色マナを生み出して他のカード
  を使うことになります。>タップとは、ある基本動作(後述)。

2.クリーチャー・カード
  色によって様々な特徴を持った、プレイヤーを攻撃する為に使うカード。カードに
  その能力が書かれています。クリーチャーたちは、基本的にプレイヤーが攻撃の対
  象です。クリーチャーでクリーチャーを攻撃する事はできません。(ブロック=防御
  はできます)

3.アーティファクト・カード
  無色のカード。 魔法の道具と考えるとしっくりいきます。カードによって、クリーチャ
  ーだったり装備品だったり、様々な能力をもっています。

4.インスタント・カード
  即効性の使いきり魔法カード。能力は多種多様。クリーチャーにダメージを与え
  たりプレイヤーにダメージを与えたり、土地を破壊したり、アーティファクトを破壊し
  たりライフを回復したり、カードを引いたり、クリーチャーを強化したりと様々。

5.エンチャント・カード
  効果を持続させる魔法カード。インスタント・カードは使いきりですが、エンチャン
  ト・カードは、カードが場にある限り、効果が持続するのが特徴。エンチャントの
  効果は場に及ぼすものと、クリーチャーに効果を及ぼす為に使うものと分かれて
  います。

6.ソーサリー・カード
  即効性の使いきり魔法カード。ただし、使う時が限られている為、インスタントよ
  り強力なのが特徴。 

 これらのカードを、決まったルール(後述)で組み合わせた束をデッキといい、プレイヤーはデッキを裏向けにした状態で、上から順に取り(ドロー)手札からカードを場に出し(プレイ)ながら、戦います。
 戦いの勝敗は、相手の基本となるライフ値20を0にするか、ライブラリー(デッキが手札と分かれた時、手札以外の場所にあるデッキの束。山札ともいう)を0枚にして、それ以上引けなくした方が勝ちです。
 また、一度使ったカードや破壊されたカードは墓地(通常、ライブラリーの直ぐ横のスペース)に表向きに置かれ、カードの能力以外では手札やライブラリーに戻りません。そのほか、手札は必ず7枚以下で、それ以上になった場合、捨てなければならず、そのカードも墓地へ置かれます。
お互いのデッキの中身は、カード能力(魔法カードに書かれた能力の事)以外では見ることは許されず、ゲーム中勝手にシャッフルしたり手札がないからといって7枚引いたりする事は、カード能力を使わない限りできません。
 勿論、そうする事ができるカードも中にはあり、1ターンに1度というドローを何度も行う事ができるインスタント・カードやクリーチャー・カードもあります。それらは、あくまでそのカードの能力であり、それはお互いのプレイヤーが自ら組み立てた綿密なデッキ作成戦略でもあります。
またMtGは、カードに書かれた事が、ルールより優先するという黄金律があります。以下は、MtGWiKiさまより拝借しました、主なものです。

  1. カードはルールに勝つ。(例外:投了は場の状況によらずいつでも可能)
  2. 「できる」「する」効果と「できない」効果では「できない」が勝つ。
  3. 実行不可能な行動は無視する。
  4. APNAP順ルール(アクティブ・プレイヤーが最初に選択を行い、その
    後ターン進行順に選択を行う)
*投了=それ以上ゲームを進めず、敗北を宣言すること。

つまりMtGは、トランプのように相手の手札を予想しながら、チェスや将棋のようにカードを操り、格闘ゲームのように相手を倒す、複雑な要素がミックスしたトレーディングカードゲーム(TCG)なのです。

 また、前話にもでましたが、世界中で愛されている事もあり、世界大会も毎年行われています。これも、チェスや将棋の世界に通じる事ですね。
 そして、MtGの素晴らしいところは、それが普通の人でも参加できるという事です。カードさえ持っていれば、基本的に参加資格を問われるのは、特殊な大会のみ。あなたもその世界をちょっとだけ覗いてみませんか?

〜〜では、物語に戻りましょう〜〜

P:「うーん。色んなカードがあるなぁ」

M:『絵がかっこいいのとか、綺麗なのとかあるでしょう?』

P:「このカードの下のほうにある数字はなんだ?凄く小さくて見難いけど、意味あ
   りげな・・・」

M:『あーそれはね、カードナンバーなの。MtGのカードはTCGでもあるから、カー
   ドには、そのシリーズ中何番目のカードか判るようになってるんだ』

P:「ほーう・・。じゃ300枚以上あるのか?9thって」

M:『発売されているカード全部合わせると、3000種以上になるよ。もっとも全部
   は使えないけど^^;』

P:「あー、デッキは60枚だもんな」

M:『ほんとは、60枚以上なんだけどね。構築形式によって使えるブロックも違う
   けど、カードを選ぶ範囲が決まってるの』

P:「構築形式??」

M:『ルールブックにあるよ、みてみて』

P:「どれどれ・・・」

〜〜構築形式〜〜
 構築形式とは、その大会が示す使用可能なカード選択範囲を指します。
 12年の歴史があるMtGは、そのゲーム性から想像できるように、カード所持量がそのまま強さになってしまいます。昔からカードを集めているプレイヤーは、当然これから始めるプレイヤーより多くのカードを持ち、幅広い選択範囲から60枚を揃える事ができますが、新規のプレイヤーは、巨額を払わない限り、それができません。そのため、何も決めずに対戦すると、結果は火を見るより明らかです。多くのプレイヤーが、このゲームを楽しめるようにする目的で、決められたのが構築形式です。

 一般的に、スタンダートエクステンデッドブロック構築に分かれていています。
 スタンダードは、もっとも最近に発売された基本カードセットと、拡張ブロック2つの中からカードを選択するというルールで、一番広く採用されています。
 現在のスタンダード・カードセットは

・ 第9版基本セット/Ninth Edition 2005年7月発売
ラヴニカブロック
・ ラヴニカ・ギルドの都/Ravnica: City of Guilds 2005年11月発売
・ ギルドパクト/Guildpact 2006年2月発売
・ ディセンション/Dissension 2006年5月発売
アイスエイジブロック
・コールドスナップ/Coldsnap 2006年7月発売
時のらせんブロック
・時のらせん/Time Spairal 2006年10月発売

註)2006/10現在

となっています。
 基本セットは2年に1度、拡張ブロックは1年に3度で1つのブロックが発売されます。そのためスタンダード環境は、めまぐるしく変化する事になります。

 エクステンデッドは、もう少し範囲が広く、3〜4つの基本セットと6〜8つの拡張ブロックが対象となっています。
 現在のエクステンデッドカードセットは
・ 第7版基本セット/Seventh Edition 2001年発売
・ 第8版基本セット/Eighth Edition 2003年発売
・ 第9版基本セット/Ninth Edition 2005年7月発売
インベイションブロック
・ インベイジョン/Invasion
・ プレーンシフト/Planeshift
・ アポカリプス/Apocalypse
オデッセイブロック
・ オデッセイ/Odyssey
・ トーメント/Torment
・ ジャッジメント/Judgment
オンスロートブロック
・ オンスロート/Onslaught
・ レギオン/Legions
・ スカージ/Scourge
ミラディンブロック
・ ミラディン/Mirrodin 2003年10月発売
・ ダークスティール/Darksteel 2004年2月発売
・ フィフス・ドーン/Fifth Dawn 2004年6月発売
神河ブロック
・ 神河物語/Champions of Kamigawa 2004年10月発売 
・ 神河謀叛/Betrayers of Kamigawa 2005年2月発売
・ 神河救済/Saviors of Kamigawa 2005年6月発売 
ラヴニカブロック
・ ラヴニカ・ギルドの都/Ravnica: City of Guilds 2005年11月発売
・ ギルドパクト/Guildpact 2006年2月発売
・ ディセンション/Dissension 2006年5月発売
アイスエイジブロック
・コールドスナップ/Coldsnap 2006年7月発売
時のらせんブロック
・時のらせん/Time Spairal 2006年10月発売

註)2006/10現在
 となっています。
 また、ブロック構築は、拡張ブロックの中の何れかを指定した構築形式です。

〜〜 〜〜

P:「ほーう・・そうすると、この9版のスターターパックはスタンダード形式な訳だ」

M:『そういうことだね。』

P:「だけど、スタンダードといってもまた2年後には10版が出るわけだろう?
   お金かかるなぁ。そのたびにカード買う必要があるじゃないか・・・」

M:『そうだね・・・そういうことになるね。』

P:「ゴルフより掛かりそうだな・・・」

M:『えー?そうかなぁ。ゴルフって、1度行くのにどれぐらい掛かるの?』

P:「うーん・・・休みの日で1万円はかかるかなぁ。けど練習にお金も掛かるな
   場所もいるし・・・ 」

M:『へー。マジックは、確かにカード全部そろえたくなるけど、その必要はない
   よ。だから、もっと安く遊べる。テーブルと二人プレイヤーが居れば良いし』

P:「だけど、例えば9版が300枚以上なんだろう?全部のカード揃えるのに」

M:『あん、その必要はないの。だって、ぱーぱどの色が好き?』

P:「うーん・・・どうかなぁ。渋い黒もいいけど。昔から青が好きだな」

M:『例えば、青だけで組むならそんなにないよ。1/5だから。』

P:「・・・あ、そういうことか。」

M:『5色あるけど、大抵は2色を組み合わせてデッキを作るの。相性がいい
   色同士があるから、それで考えるんだけどね』

P:「ふーん・・・。例えば青は何と組むといいんだ?」

M:『カードの裏見てみて。5つの色があるでしょう?その隣同士が相性がい
   いの』

P:「おお!これはそういう意味なのか!」

M:『ブースターパックを買うと、ランダムで15枚入ってるのだけど、カードが溜ま
   ると色で必要ないのが出るでしょう?だからそれをトレードで、欲しい人と
   交換するんだ』

P:「あーだからトレーディングカードゲームなんだな」

M:『うん。ぱーぱが言ってた電話の話は、僕がトレードした友達との話しなんだ。
   レアの白が欲しくて僕のカードと交換してあげたの。僕はレアの赤が欲しか
   ったんだ』

P:「なるほど、それであんなに楽しそうに・・・」


〜〜カードは3種類ある〜〜
 カードセットのレアリティー(稀少度)は3つに分かれています。これはあくまでもトレーディングカードとしてみた場合のレアリティーなので、実際レアだから強力なカードとは限りません。
 現在のレアリティーは
  レアアンコモンコモン
  となっていてエキスパンションシンボルというマークの色によって区別できます。
  がコモン
  銀色はアンコモン
  金色
がレア
  と、一目で見分けられるようになっいて、通常、レアはコモンの1/10しかなく、稀少価値も高くなります。

 さて、カードを入手する方法は、スターターパック以外では、テーマデッキブースターパックトーナメントパックの中から買う事になりますが、それぞれ違いがあります。

 スターターパックは、どの箱を選んでも中身は同じで、同じ構成のカードが入っていますが、スターターパックにしか存在しないカードもあり、そういった意味で買うプレイヤーもいます。
 ブースターパックは、そのカードセットの中からランダムで選ばれた15枚が入っていて、中身は開封するまでわかりません。15枚の組み合わせは通常レア1枚アンコモン4枚、コモン11枚という構成。このパックが36セット入ったボックスという方法で購入する事もできますが、それで全てのカードが揃う事はありません。
 テーマデッキは、カードセット毎の特徴を学ぶのに適したパッケージで、基本的に基本セットは色毎に1つ。拡張ブロックはその特徴毎に1つのテーマデッキがあります。テーマデッキを手に入れると、それだけで即ゲームができるように、構築されています。
 また、テーマデッキは、テーマが同じなら、全て同じ構成のカードが入っている為気に入ったカードがその中にある場合、テーマデッキを複数買ってそろえるということもできます。
 最後に、トーナメントパックですが、これは土地カード30枚とランダムで45枚のカードが入った75枚入パッケージです。これは土地カードも入っているため後々デッキ構築に欠かせないパックでもあります。カードを集めると、大抵土地カードが不足してくる為、トーナメントパックを買ったり、トレードで土地カードを得たりするのが通常となっています。
〜〜 〜〜

M:『僕は、スターターパックで覚えたら、友達に渡して、テーマデッキを買ったよ』

P:「もしかして、スターターパックは持ちまわりか?」

M:『そのとおり^^ だって一個買ったら皆で覚えた方が良くない?』

P:「たしかになぁ。テーマデッキはどれを買ったんだ?」

M:『この、世界炎上っていう赤のデッキだよ』

P:「よーし、じゃ明日月曜になったら、遥か高みという青のデッキを買ってこよう」

M:『ぱーぱやる気?』

P:「仮にやらないとしても、まっくんにあげればいいだろ?ちょっとやってみたいな」

M:『じゃ、明日の夜、早速デュエルだね^^』

P:「よぉーし」


盛り上がってきました。

さてさて、次はどんな展開になるのだろう?次回をお楽しみに^^
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